2008年11月27日

行け!稲中卓球部

まあいまさらなんだけど、稲中。高校のころ読んで笑い転げた。そのあと古谷実のマンガはときどき読んでいたので、ふと、稲中を再び読みたいなーと思ってAmazonで全13巻を大人買いした。

古谷実は、一貫して「思春期」を描いている作家である。スタートである『稲中』はギャグマンガとして認知されているけど、その後の古谷の作品を読むと、少し違った目線でとらえることができる。『ヒミズ』なんか読むと、えっ、これ稲中の作者なの?ってなる。思春期のドロドロを暗い方面から描いてるからだ。稲中のおバカなイメージしか持ってないやつが読むと絶対びびる。でも全体を俯瞰してみればギャグマンガだろうがシリアスだろうが、徹底して思春期という一つのテーマになってることに気づく。

こないだの「(1+2)+3」の話じゃないけど、やっぱ、稲中しか読んでない人は、それはそれで一つの作品だしめちゃくちゃおもしろいから完結してると思っちゃうんだと思う。それはそれでいい。でも、あとあとまできっちり読めば、全体として新たにまったく別の作品になる、というか、稲中じたいの読み方さえ変わってくるような気がする。稲中ファンはヒミズも読んでみてください。




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