2009年6月7日

1Q84: 「青豆」という名字

ヒロインの「青豆」という名前が珍しい名字だな、と思った。正直、聞いたことも無かった。

作中で、ルーツが福島県とあったので、福島県出身の知人に聞いてみた。青豆という名字の友達はいたか、知り合いはいたか、そもそも耳にしたことがあるか。答えはNOだった。

ちょっと考えて、そりゃそうだよな、と思った。(すごく)珍しい名字を持ち出してルーツまで設定しちゃってるんだから、実際に福島県に「青豆さん」が少数いたとしたら、これは迷惑以外の何者でもない。それは日本全体まで範囲を広げたところで同じだ。たぶんだけど、青豆という名字の人は日本にはいないんじゃないかな。村上氏は「青豆さん」がいないことをしっかり確認したとさえ思う。

今になって思うと、野暮なことをしたもんだ。「珍しい名前であること」がポイントだからだ。

ここから余談だけど、
ごく最近読んだ本に、「実在の人物をモデルに作品を書くと、ほとんど100パーセントばれる」とあった。これはこの話題にぴったりだな、と思って探してみたら見つからなかった。初めは村上春樹『回転木馬のデッド・ヒート』の「はじめに」を当たってみたんだけれど、見当たらない。ざあーっと全体を見ても、見当たらない。グレイス・ペイリー著(村上春樹訳)『最後の瞬間のすごく大きな変化』の訳者あとがきにもない。本文中もざっと見たところ、見当たらない。

どこで読んだんだっけ?

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