2009年6月7日

1Q84: 「おいしい」

Book 1, P.305
「(略)もし小説が話題になったら、マスコミが集まってきて、いろんなおいしい事実を暴き立てるでしょう。大変なことになりますよ」
(※太字は原文では傍点)
ここで「おいしい」っていう言葉が使われていて、ちょっと気になった。「おいしい」っていう言葉は当時使われていたか?って。

もちろん、食べ物の味を伝える表現としての「おいしい」はずっとずっと昔からあった。でもここで使われている「おいしい」は「事実」という名詞にかかっている。料理じゃなく。この「おいしい」はさ、俺の記憶が確かならば、糸井重里がコピーとして創って、当時流行した言葉だ。「おいしい生活。」って。

というわけでネットで調べると、どうも1982年ごろにできたようだ。ということは、1984(1Q84)年に「おいしい事実」と言う言葉が会話に出てきてもおかしくはない。まあ、お話の中なのでどっちでもいいっちゃどっちでもいいんだけど。

ここから余談だけど、
糸井重里と村上春樹が共著で出した本があるよ。
夢で会いましょう』というショート・ショート集です。参考までに。

#ここまでBook 1をメインに書いてみました。

0 件のコメント: