笑い声がこだまする部屋【動画あり】

圭子を見送ったあと、コンビニでテキトーに腹の足しになるもんを買ってきて、部屋でぼぉーっとしていたら、おもちゃが届いたんだよね。

その、おもちゃっつうのが、まあ、ぬいぐるみなんだけれどもね、なんで、なぜ、ホコリアレルギーのチョムゲがよりによってぬいぐるみなんつうもんを、ってなると思う。いつかチョムゲに問いただしてやるべ、ってなると思う。酒席でドサクサにまぎれて耳打ちしたくなると思う。耳打ちして、どう反応するかを見てほくそ笑みたくなると思う。思うんだけど、まあそこは待ってくれ。いいわけさせてくれ。

これには深い理由があってだな、いや、たいした理由じゃねーんだけども、先週の「はやく起きた朝は・・・」で貴理さんが「これおもしろいでしょー」っつって紹介してた、ぬいぐるみなの。ふだんはね、ぬいぐるみなんてくそくらえ、のチョムゲだけれどもね、内臓ひきずりだしたら布じゃんねー、のチョムゲだけれどもね（はらわただけにｗってやかましいわｗ）、

これ、笑うの。

笑い転げるの。

いや、こっちが、じゃなくてぬいぐるみが。トラのぬいぐるみがゲラゲラ笑い転げるの。比喩とかじゃなくて、本当に、笑って、転がるの。

そしたらさ、さすがのクールガイ・チョムゲでもこころを動かされるわけじゃん。あってもいいかな、ぐらいに思っちゃうわけじゃん。Amazonでクリックしちゃうわけじゃん。何の因果かクリ○○スと時期が被っちゃって「発送は3週間ぐらいかかるかもしれない」とか言われても「待ちます、待ちますからきっと送ってくださいね」ってなっちゃうわけじゃん。乙女心の機微が出ちゃうわけじゃん。ポロリと。きらりと。

そんなこんなで、待ったの。待ちましたのわたくし。イクトセ待つ覚悟で。でももうすぐ今年も終わりなので約一年分は歳月が浮いたかもしれませんわって疚しいところもありつつ。そういうのも全部ひっくるめて、気長に待ってたの。

それで今日、圭子と駅前でそば食べたあと、「ウチくる？」っつってふたりで真っ赤な梅酒飲んだりして、別れて、帰ってきたその矢先に、これが届いたっていう按排なんです。

（欲を言えば、先週(2009/12/06)放送分の「はや朝・・・」を観てからこの先を読んでもらいたいんだけど、まーそれは本筋とはすこし逸れるし、おもしろみのスパイスとでも言おうか、そういう程度だと思うから省いてもいいかしら。）

記事のタイトルに【動画あり】って入れたので動画を貼るんだけども、このあとちゃんと貼るから、もうすこしだけ、俺の話を聞いてくれ。

圭子を送って、コンビニで買い物をしてきた、ここまではもう話したよな？　それで、そのあと、帰ってきてからピンポーン、っつってこれが届いた、ってところまで話したよな、俺の記憶がちゃんとしてるならだけど。

そりゃもう、テンション上がったよ。うれしかった。どうせなら圭子がいるときに届けてくれたらよかったのに、ふたりで「ばかじゃねーのｗ」って言えればよかったのに、って思うぐらい。ぬいぐるみ届けられて大人ふたりで喜ぶのもどうかと思うけど（笑）、そういうの差し引いてもさ。

で、嬉々としてパッケージを開けたわけですが、すぐにその笑い声を聞きたいと、そう思ったわけですが、ところが、というか、やはり、というか、世知辛い世の中というか、電池が入ってないんです。ビタイチ入ってないんです。ビタイチボルト入ってないんです。ビタイチアンペア入ってないんです。これはもう、絶望のふちカテゴリの範疇じゃねーかと。いやもう絶望そのものとたいして変わりないんじゃねーのかと。

でも、もういい大人なので、そんなことで絶望しなかったよね。そんなん言うてたらこの先どうすんだって話だからね。ここまでどうやってきたんだって話ですからね。・・・もう一回、コンビニへ。

で、電池を買ってきて、ドライバーで蓋あけて突っ込んで、スイッチON。センサー（顔にあるらしい）に手をかざす。（ここでようやく動画だよ）








・・・。

・・・、な？

笑って、転げまわっただろ・・・？



・・・これはいいわけでもなんでもないんだけど、このおもちゃ自体に罪はないんだよ。すごくおもしろいおもちゃなんだよ。すっごぉーくおもしろいおもちゃなんだよ。でもな、誰かとお酒を飲んだあと一人になってからスイッチ入れるのだけはNGなたぐいのおもちゃだったんだよ。それはやっちゃ駄目なことだったんだ。それはトリセツにも書いてなかったことだけれども、そんなことメーカーだって予想だにしてなかったんだよ。どこぞの三十郎が買うなんて想定外だったんだよ。いちいち断っておく必要もないぐらい自明の理だったんだよ。



想像してください。静かな部屋で笑い転げるぬいぐるみと、そのかたわらで血の気が失せていく男の姿を。これ、一歩間違えたら、狂気の沙汰だぜ。おまけに正座してカメラ構えてんだから。苦笑いしながら。怖いだろ？

だからこれを誰かに言っておきたくなって、こうして筆を執った次第です。王様の散髪を引き受けてしまったかわいそうな床屋だと思ってください。そんでこの記事はそいつが「王様の耳はロバの耳！」と叫んだ穴なんだと、そう思ってください。そうやって安心してください。



ただ、これは単なるおとぎ話なんかじゃないっていう、それがいちばん怖いところなんですが。

（もうすぐ虎年なんですね・・・。）