2009年2月19日

[図解]相対性理論と量子論

コンビニでたまたま見つけた。物理はまったく勉強したことがなかったけど興味はあったのと、タイトルのアタマに[図解]とついていて一般向けっぽかったこと、それに500円というところに惹かれて買った。それはけっこう前(たぶん去年の秋くらい)だった。でも他に積ん読もあったし、俺の「ツンドクトリアージ」に従ったところ、後回しになった。で、先日『理性の限界』(参照)を読んで、そろそろかな、と相成りました。

フランクリーが言うには率直に言って、この本のターゲットとする読者像が曖昧。ホームズのパロディ・ストーリー仕立ての導入と図解で(板書のように)わかりやすく示そうと努めるがゆえに、相対性理論と量子論をちゃんと把握したい人には物足りない。まあもちろん、とことん知りたいのに物理学の本をコンビニで求めるって人は少ないだろうけど。じゃあ、小中学生でも読めるのかというと、たぶん大方無理だろうな。すくなくとも義務教育の「理科」は予備知識として持っておかないとチンプカンプンだと思われる。な・の・に、イラスト図解部分はいかにもお子様向け、っていう。どうしたいんだよと。

擁護する側に立つと、それでも現実に買ってくれる人がいる、ということになる(何を隠そう、俺がそう)。今手元にあるのが第9刷だから、少なくともそれなりには売れたというのも事実。だから別に買ったやつがどうだとか、読んだやつがどうだとか、著者が、出版社がどうだとか、そんなんはいいの。

たぶん俺が肩透かしをくったように感じたのは、やはり『理性の限界』の後に本書を読んだことがいちばん大きな原因だと思う。『理性の限界』はね、文系ですっつって申し訳なさそうに生きてきた俺には程よい内容だったよ。刺激というか知的好奇心をくすぐるというか、とにかくちょうど良かったんだよ。だから本書をその後に回してしまって、これは不運だったんだと。積ん読にはそういうリスクもある。

えーと。

おもしろかったのは、終わりのほうでちらっと出てきた量子コンピュータでしょうか。ほんとにちらっとなので、もう少し知りたいと思い、検索してみた。すごいね、量子コンピュータができたら。現在のコンピュータが処理するのに数億年(この数字は情報元によってまちまち)かかる計算を、量子コンピュータなら数秒で処理できるとか。うーん、すごいね。

まあ、しばらくは小説を読みます。



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